税別24,800円のAndroidスマホ「VAIO Phone A」発表…Windows 10 Mobile崩壊開始!?

去年出荷されたWindows 10 Mobile搭載のVAIO Phone Biz(文末のamazonリンク参照)をほぼそのままAndroidへ置き換えたVAIO Phone Aが発表された。

Snapdragon 617/3GB/16GB、5.5型フルHDでAndroid 6.0.1を搭載。この時期出荷としては何故Android 7でないのか謎なところ。またこの価格帯だと、Android 7対応するのにコストがかかるため、後のアップデートは難しそうだ。

価格が24,800円(税抜)でルックスも良く、それなりに数が出ると思われるものの、Xperiaと比較して一番の違いは多分カメラの写りとなるだろう(加えて音質も)。

VAIO Phone Biz搭載のカメラは、AFは速くなく発色も取りあえず写った的な感じだった。今回OSとアプリが違うので、この点がどこまでチューンされているかがキーポイントとなる。とは言え、頑張ってもXperiaクオリティは難しそうな気がする。

さて、最大のポイントはここではなく、OSがWindows 10 Mobileではなくなってしまったこと。NuAns NEO ReloadedもAndroidになってしまった。

これには理由があり、MicrosoftがSnapdragon 6xx系の対応に関しては既存の617のみとし、新しい625などは、Windows 10 Mobileが未対応なのだ(せっかくUSB 3.0で有線によるContinuumが可能になるにも関わらず)。

従ってミドルレンジのWindows 10 Mobile搭載スマホを作りたくても作れない状況にある。おそらくNuAns NEO Reloadedも当初はWindows 10 Mobileの予定だったが、梯子を外されたのではないだろうか。

MADOSMAからはじまり、NuAns NEO、FREETELなど、各社から登場したWindows 10 Mobile搭載スマホも、これではミドルレンジで新機種が作れず、尻窄みになってしまう。と言って、Snapdragon 8xx系は対応しているものの、ハイエンドで価格がかなりアップする。

今年後半に登場する予定の「Redstone 3」では、Continuumのマルチウィンドウ対応、ARMによるx86エミュレーションなどを搭載すると噂されているが、(もうほぼ無いが)これではそれまで市場が待ってくれそうもない。

一体Microsoftは、どうするつもりなのだろう?Windows 10 Mobileの崩壊が始まった気がする。

いずれにしても、Windows 10 Mobile最大の敗因は、Windows Phoneの他OSに無い魅力的な部分(People HubやMetro UI)を全て排除し、PC版に擦り寄ったこと。アプリが他OSと同じ世界観(操作性)ならWindowsである必要性が無い。

Windows Phoneファンだったが、このままでは残念な結果となりそうだ。